フォークソノミーの正しい活用法

一応ダイアリーのキーワードは(少なくとも自分の)はてなブックマークのタグと連動するようにしようと思っています。
ま、「数学脳宣言」のように本当に個人的なトピックは除くということで。

で、folksonomyについて自分の中で急いでまとめる必要があったので、http://b.hatena.ne.jp/keyword/folksonomy:titleはてなブックマークのglobalキーワード:folksonomyをひたすらチェックしてみた。
いやいや、賛否両論の意見がすっきり整理されているのを確認して、やっぱり第三者的な分析に充分使えることを確認。

議論の中で、フォークソノミーというよりソーシャルブックマークによる分類は「基準がむちゃくちゃでぜんぜん使えん!!」という意見が見られます。
そりゃ、自分の視点(視座)ありきでキーワードつながりのサイトを探していったところでそのキーワードに対する評価なんて人それぞれなんだから、すべてのブックマークが「ツカエル」なんてことになるはずがない。

あくまでもユーザーにとってソーシャルブックマークのタグはあくまでも「自身の整理整頓のため」として活用すべきでしょう。というか、それだけでも十分有効活用するに値するツールだと思う。
(なんて感覚でひたすらブックマークを追加しているのに、お気に入り登録してくれる方が数ヶ月に一人のペースで増えているのは大変ありがたいことです。)

でも、キーワード(が表す概念やモノ)について、世の中(はてなユーザが世の中標準や全体から著しく離れていることくらいは分かって言ってます)どのように解釈しているかを第三者的に(母集団にバイアスかかっているの分かっているから「客観的」というワードは使わない)見るにはものすごく有用だ。

そもそもバイアスが完全に除去されたデータなど、この世に存在しないという割り切りが必要だし、バイアスを前提としてデータを活用するリテラシはみんなに必要だと考えているので、タグの後ろに連なる情報は充分使える。

だって、これまで行われてきた掲示板やブログのテキストマイニングなんかよりよっぽど簡便で明確でしょ。テキストマイニング形態素解析かませるから結局キーワードランクで解釈することがほとんど(それ以上のことをやってくれるツールは存在するけど、その結果の解釈はそうとう難しい、、、)

タグのいいところはすごく単純なコントロール=後から探し出すのに楽な単語、もしくはできるだけ短いキーワードにしてくださいねという単純すぎるくらいの暗黙のルールのみで取り扱いがとても楽な形でwisdom of croudsが集まること。
もちろんcroudsの質によって中身は左右されるけど、少なくともものすごく簡便に理解できる情報が出来上がることは確か。

あと「分類の基準」が人によってばらばらで(幅が広かったり狭かったり、とか)使えん!というのもあるけれど、どのように分類されているかという情報はものすごく貴重。これこそマーケティング的には店の棚割とか、もっと言えば市場のセグメンテーションにまんま活用できるわけだ。
(何度も言うが、現状ソーシャルブックマークのユーザーは思いっきり偏っているから、出てきた分類をそのまま施策に使うなんて馬鹿なことは言っちゃいけない)

など、つらつらと思うところを書いてみたわけですね。こりゃ。<追記>
実はBlogとブックマークは両方あわせてすごく意味を持つのかもしれない。
Blogはただ単に一般生活者(これ、マーケティング用語だけど、「市民」って言う言葉を使うのはどうなんだろうと思い、、、、citizenでいいのかぁ??)
が自分の表現の場を獲得したということよりも(それも大事だけど)トラックバック機能により目に見える形でしっかりとした議論が大量に公衆の場で長時間にわたり行われるようになったことが重要なのだと思う。
ただテキストが増えただけ、であればそれこそ玉石混合で個人的にはあまり使う気にはならない。
で、いっぱい増えたから絞り込まなきゃ情報を処理できなくなってRSSリーダーなんてものが出てくるんだけど、RSSリーダーはユーザー自らフィードを登録するわけだから、どうしても入手する情報はある程度偏る。
でも、ソーシャルブックマーク、特に共有されたタグを元にサイトをたどっていくと1トピックに対し様々なスタンスを持つテキストを一覧できる。
これは議論の当事者や観衆がより深く考え、主張を戦わせることのできる大きな要因なのではないかと思うわけだ。